こんにちは。編集部の松田です。
8月18日から新潟市のユナイテッド・シネマで上映されている「夕凪の街 桜の国」を見ました。
主演は田中麗奈、麻生久美子。監督は「半落ち」「出口のない海」の佐々部清。
こうの史代の同名コミックを実写映画化したものです。
(C)2007「夕凪の街 桜の国」製作委員
この映画のテーマは「原爆」です。
原爆投下から13年後の広島で暮らす皆実(麻生久美子)と、現在に生きる七波(田中麗奈)の2人の女性を通して、原爆が世代を超えてもたらす悲劇を静かに伝えています。
原爆がテーマといっても、その悲惨をストレートに伝えるような衝撃的な映像はありません。
しかし、当事者たちがどんなに忘れようとしても、被爆後60年以上たった今もなお原爆のために苦しんでいる人たちがいるということが、きちんと伝わってくる映画でした。
そして、この映画を人ごとと思えない理由がもう一つあります。
それは新潟もまた原爆投下候補地だったという事実があるからです。
映画の中で、現代に生きる七波は、なかなか被爆2世であることに向き合えないでいます。
しかし、被爆者である母や祖母の死、弟が受ける差別などで、その事実に否応なしに向き合わされ、次第に受け入れるようになっていきます。
軽々しく言えることではありませんが、もし新潟に原爆が落とされていたら、自分も七波と同じような思いをしたかもしれない。そもそも自分は生まれることとができたのだろうか?
そんな思いもあり、この映画がより身近に感じられたのだと思います。
一般の映画としても、とても良質な作品です。
田中麗奈、麻生久美子はもちろん、脇を固める吉沢悠、中越典子、伊崎充則、堺正章はみんないいですね。
「夕凪の街 桜の国」は、ユナイテッド・シネマで上映中です。
トクだね!こまち映画スケジュール
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「夕凪の街 桜の国」オフィシャルサイト