「細かい定義はありませんが、特定地域の小規模な醸造場が造るブランドビール、という意味だと認識しています。原料や製造法などのこだわりを追求したクラフトビールは、醸造場の数だけ味があると言っても過言ではありません」。板場さんによると、我々の思い浮かべる「爽快な喉越しと強い苦味」というイメージは、ビールのイチ側面に過ぎないという。
ブームに乗って新潟でもさまざまなクラフトビールを飲めるようになってきたが、「ビールが苦手という人にこそクラフトビールを飲んで欲しい。選択肢はたくさんありますから、きっと好きな味に出会えるハズです」と、板場さん。
新潟県の酒といえば日本酒というイメージが強いが、「新潟のブルワリーは世界的に高い評価を受けています。酒を愛する新潟県民として、全体で盛り上げていきたいですね」(板場 和幸さん―クラフトビールを提供する飲食店を6店舗手掛ける「スモーク」の代表。6月30日と7月1日に行われた「新潟クラフトビールの陣」の仕掛け人)。
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ビールは世界中で造られていて、醸造方法も国によってさまざま。上面発酵ビール、下面発酵ビール、フルーツビールなどに分類され、味わいは全て異なる。
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ピルスナー、ペールエール、アンバー、バーレーワインなど、多種多彩な味わいに合わせ、瓶のデザインもさまざま。そのビジュアルで飲む1本を決める! というのも楽しみの1つだ。
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ビールはスタイルの違いで飲み方も異なる。香りを楽しむには常温。最後まで味を楽しむなら泡の量を減らすなど、種類ごとに適した飲み方を知れば、ビールが一層おいしくなるのだ。
ザ レストラン スワンレイク
ローストモルトの香ばしい香りが口に広がり、マイルドな苦味が余韻を残す。その洗練された味わいは世界中で高く評価されている。細やかでクリーミーな泡立ちも特徴的だ。
DINING SPOT JOJO
かんきつ系の上品な香りと、しっかりとした苦味が特徴。ホップにはアメリカ産「アマリロ」という品種を使用。副原料を使わずに麦芽100%で仕込んだプレミアムビールだ。
タベルナゴッツォ
上面発酵で造られたエール系ビール。フルーティーな香りと柔らかな酸味を持ち、飲み口は爽やか。小麦粉麦芽を50%以上使用し、ほのかな濁りがある。330ml(399円)もあり。
地ビール工房・レストラン 日本海夕陽ブルワリー
県産コシヒカリの米粉を糖化させ、そこに麦芽とホップを加えたオリジナリティーある地ビール。大量のホップを使い、キレのある飲み口を実現。日本酒を思わせる独特のコクがある。
胎内高原ビール園
数種類の麦芽とホップを使用し、まろやかな甘い香りが広がる。瓶も販売しているが、ココに来たらクリーミーな泡とともにコク深い味わいを楽しめるたる生のビールがオススメだ。
妙高高原ビール園 タトラ館
チェコ共和国・ザーツ地方の最高級ホップを使用した、豊かな風味のオールモルトビール。鮮烈な香りと苦味をバランスよく調和させ、飲み応えのある1杯に仕上げている。
燻製工房 薪小屋
ドイツ産の厳選した麦芽とホップを使った、あっさりとした飲み口のビール。同店のイタリアンベースの料理と相性が良く、飲みやすいため、3種類の中でも1番の人気を集める。