ゆっくり流れる島時間。築110年の古民家カフェに行ってきました。佐渡「日和山（ひよりやま）」

両津港からクルマを走らせること1時間。島の南に位置する小木町は、その昔に金銀輸送や北前船で栄えた港町です。今もその当時の町並みが残る通りに島外からもファンが訪れるカフェがあります。懐かしくて新しい。そしてぬくもりあふれたカフェ「日和山（ひよりやま）」をご紹介します。

築110年の古民家をリノベーションしたカフェで過ごす島時間

佐渡の人と街をつなぐ古民家カフェ
季節のメニューが登場する手作りごはん
佐渡の食材を使った特製のスイーツも！
佐渡の焙煎所オケサドコーヒーも！
北書店プロデュースの「南書店（SOUTH BOOK STORE）」
辻恵子さんの切り絵が飾られた店内

佐渡の人と街をつなぐ古民家カフェ

新潟市に住んでいると、日和山といえば東堀通13番町にある砂丘の山を思い浮かべますが、こちらはカフェになります。佐渡の小木にも「日和山（ひよりやま）」と呼ばれる、小木町を一望できる山があり、かつてはこの山から船乗りたちが海の様子や天候を見ていたそうです。

小木港から徒歩で約5分ほど

立てかけられた看板も印象的です

店内のところどころにドライフラワーがつるされています

佐渡は島全体が花で彩られるといっていいほど、多種多彩な種類の花々がある土地なのをご存じですか。季節の花々を飾り、見頃を終えたらドライフラワーにするのは、佐渡では見慣れた光景なのです。

季節のメニューが登場する手作りごはん

写真はキーマカレー。

訪れた日は平日、しかもお昼時を外して来たのですが、子ども連れのお母さんや女性たちでにぎわっていました。
注文したのは、スパイスキーマカレー。ぬくもりのある器と木製スプーンでいただくと辛さが和らぐから不思議です。

写真はドリア。提供終了の場合あり

せっかくなので、もう一品。こちらはドリアセットです。たっぷりかかったチーズの下にはトマトソースがたくさん入っています。アツアツをひとくち食べましたが、トマトの酸味と濃厚チーズの組み合わせは、言うことなしのおいしさ！訪れた日はサラダも付いてきました。

佐渡の食材を使った特製のスイーツも！

コーヒーと一緒に味わいたいチーズケーキ

もうここまで来たら、食欲は止まりません。続けてスイーツもオーダー。旅は満腹感すら忘れさせてくれます。佐渡産ラム干し柿のベイクドチーズケーキ。クリームチーズを贅沢に使っているのが、ひとくち食べてわかる濃厚な味わい。しっとりした口当たりで、絶妙な甘さに仕上げてあります。そう、こうなったら、欲しくなるのがコーヒーです。

佐渡の焙煎所オケサドコーヒーも！

佐渡産のコーヒーはお土産にも！

「日和山（ひよりやま）」で楽しめるコーヒーは、佐渡の山あいにある焙煎所「オケサドコーヒー」の豆を使った一杯です。佐渡にいながら、世界各国から厳選したコーヒー豆を楽しめるなんて、こんな贅沢ありません。

北書店プロデュースの「南書店（SOUTH BOOK STORE）」

入り口から奥に進むと本がずらりと並んでいます

店の一角には書籍を販売しているコーナーも。こちらは新潟市にある北書店の出張所として、2017年1月にオープン。その名も「南書店（SOUTH BOOK STORE）」 です。北書店の佐藤店長がセレクトした本が並んでいます。なかには写真家・川島小鳥さんのサイン入り写真集も！

こちらも佐渡旅のお土産にぴったり

店名には手ぬぐいもたくさんありました。お店のオリジナルをはじめ、佐渡にちなんだデザインも。佐渡のお土産に手ぬぐい、なんてもいいですね。

辻恵子さんの切り絵が飾られた店内

辻恵子さんの作品展示はすでに終了

古民家を改装した店内の壁や柱にはかわいい切り絵も飾ってありました。実はこれ、切り絵作家でイラストレーターの辻恵子（つじけいこ）さんの作品。独特のタッチを見て、気づいた人もいるかもしれません。

壁に飾られているのが切り絵キットの完成形。すでに完売の場合あり

NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のオープニング映像を手掛けていたのが、辻恵子さんです。ほかにも書籍の題字、押し絵なども制作しているので、知らず知らずのうちに見かけているかもしれませんね。2013年から年に1回、佐渡で開催している本のイベント「ハロー！ブックス2016」にゲスト出演したことをきっかけに、日和山でも作品を展示することになったそうです。

壁に貼られているのは、佐渡の名物「たらい舟」のデザイン。ここでしか手に入らない、辻恵子さんオリジナルの切り絵キットです。シールも販売（完売の場合あり）もしているので、手ぬぐいと合わせてお土産にするのもおすすめですよ。